りとすら

書きたいことがあんまりありません

「ハウルの動く城」in 立川

レンタルだけでは切ないので、卒業式の帰りに映画を見る話を持ち出し
映画を見ることに。

宮崎駿といえば日本を代表するアニメーターであることは間違いないのだが、
最近の日和見っぷりはどうかと思う。
多分、彼が伝えたいのは「人間性の回復」なのだろうが、
風の谷のナウシカ」や「天空の城ラピュタ」にある、
「環境問題へ対する危機意識」や「テクノロジーの暴走」といったものがない。
彼が一番問題だと思うものは子供なのだろうか。しかも女の子限定で。

「宮崎アニメが深い」といわれる所以は、
彼のイマジネーションがすばらしいからだと思う。
(「相変わらず難解」とか言う逃げをしているサイトはどうかと思うのだが。)
今回の映画においては魔法での先生との戦い、
精神世界における戦いというものが描かれていた。
しかし、やはり過去の作品のほうがよかったのではないだろうか。
なぜなら、世界観そのものが宮崎で構成されていたからだ。
前作「千と千尋の神隠し」においては、
彼のイマジネーションが小手先レベルでしか使われていなかったし、今回もそうだ。

今回みていて気になったのはなんと言ってもネタのぱくりが多いことだろう。
あげればキリがないが、
まず町においても「魔女の宅急便」と「紅の豚」をくっつけた感じだし、
主人公ハウルが落ち込めば「もののけ姫」のデイダラボッチのような液体が出る。
街中で軍隊が使う乗り物?はラピュタのハエっぽうのにそっくりだし、
記号化した人間の象徴ゴム人間なんてものもでてくる。

原作があるだけに、なんとも言えないが、
前作「千と千尋」に比べ数段レベル落ちだと感じた。
自分としては「千と千尋」は嫌いなのだが。