りとすら

書きたいことがあんまりありません

歴史的認識

物語消滅論―キャラクター化する「私」、イデオロギー化する「物語」 (角川oneテーマ21)作者: 大塚英志出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2004/10メディア: 新書購入: 6人 クリック: 69回この商品を含むブログ (125件) を見る昨日、ひさしぶりに大塚英志の「…

夜のピクニック

恩田陸の出世作。第2回本屋大賞受賞作品。 夜を徹して80キロを歩き通す高校生活最大のイベント“歩行祭”。3年生となり、今年が最後の歩行祭となる甲田貴子は、一つの賭けを胸にこの特別な日を迎えた。それは、一度も話したことのない同じクラスの西脇融に話…

限界点

一昨日あたりだろうか。 すこしヒマだったので舞城王太郎を読んでいた。SPEEDBOY! (講談社BOX)作者: 舞城王太郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 2006/11/01メディア: 単行本(ソフトカバー)購入: 1人 クリック: 32回この商品を含むブログ (100件) を見る「S…

「ゲド戦記」

俺らの世代が小学生の頃、世の中にはファンタジーがあまりなかった。ファンタジー小説と言えばゲド戦記、ナルニア国物語、指輪物語くらいなもん。 まぁ、和製ファンタジーで言えば「空色勾玉」シリーズとかはあって それはそれで楽しめたんだけどさ… (最近…

雑誌「Invitation」:「浦沢直樹×宇多田ヒカル」

面白い雑誌というものを発見すると、 マーケティングしたい血が騒ぐのか興奮する。そういえば最近AIDMAに変わって、 AIDEESってマーケティングモデルが提唱されてるそうで、 これもブログのもたらした口コミ力の進化の影響かなと思う。 商学、経…

ビールを飲むというリアリティ  村上春樹「風の歌を聴け」

何かを持ってるやつはいつか失くすんじゃないかとビクついてるし、 何も持ってないやつは永遠に何も持てないんじゃないかと心配してる。みんな同じさ。 ―――村上春樹「風の歌を聴け」 1982年にこの文庫が出された事を考えると、バブルに嫌気がさしていたんじ…

やっぱサリンジャーだなぁ…

母親ってものは、全部、ちょっとばかし狂ってるものなんだ。 女の子が何かきれいなことをやるたんびに、 それが見られた子じゃなくても、 おつむが多少いかれていても、 こっちは半分がた惚れこんじまう。 そうするともう、それから先は何がなんだか、 わけ…

「カーニヴァル化する社会」

最近、文芸書ばっか読んでいたら 頭の中のカオスが広がっているカンジがしてて気持ち悪いので、新書を買ってみた。 新しい学問分野の入門書とかが多い新書だけど、自分としては社会学周辺を好んで読む。 「動物化するポストモダン」以降にまともな新書を読ん…

阿部和重 ニッポニアニッポン

阿部和重 ニッポニアニッポン を読み終えた。あえて、言おう。 私はこの作者が好きではない… 才能とかじゃなく、しょうに合わないのだと思う。インディウ゛ィジュアルプロジェクションにおいて、 阿部は妄想小説のある種の完成系を見せてくれたが、 ニッポニ…

DEEP LOVE

去年一部の中高生に話題になっていた 「DEEP LOVE」をたまたま見つけ、 立ち読みを敢行してみました。 どんなもんなのかと。…「文学」としての価値はないですね。 あらすじは アユといういかにもシブヤ系の少女が いろんな大人に出会い、 いろんな経験をし、…

ファウストの流れ

ファウストvol.4素晴らしい。 若干スピードが落ちた部分もあるが、 未だにトガリ具合がいい感じ。 最高速度で急カーブにつっこむ車そのものがここにはある。 もはや、この流れは誰にも止められない。 これが、新たな文学のスタンダードになる。 そう確信させ…

久しぶりに「クビキリサイクル」を読んで

久しぶりに読んでの多少客観的な評価 と言うより分析・技 同意味の単語の羅列 (文字どおり。)昨今のオタクを意識したキャラ設定 (ライトノベル扱いの原因、西尾の趣味だと思われる) 例:「うにー。」読者を煙に巻くラスト (最近の流行りで他の本にも言…

森博嗣「詩的私的ジャック」

森の詩的私的ジャックを読み終えた。 名台詞おおすぎるので引用しまくりますよ。 (究極的理系思考のあらわれかもね) 言葉はね、言い方や言い回しじゃない。 内容はきちんと伝えないとね。それが言葉の役目だから。 仕事と趣味の違いなんてものはない。 両…