キャストも監督もカメラさんも、パーフェクトだと思います。ただ、本がビミョ―で映画向きでないのかしらん。
あらすじ: 若い女性保険外交員(満島ひかり)の殺人事件。ある金持ちの大学生(岡田将生)に疑いがかけられるが、捜査を進めるうちに土木作業員、清水祐一(妻夫木聡)が真犯人として浮上してくる。しかし、祐一はたまたま出会い系で知り合った光代(深津絵里)を車に乗せ、警察の目から逃れるように転々とする。そして、次第に二人は強く惹かれ合うようになり……。
昔見た、バベル(バベル - りとすら)みたいだなー、と。
キャスト
今回の「悪人」の場合はキャストが豪華で言うこと無しってのが一番大きかった気がします。
妻夫木聡の新境地を見せてもらいました!
深津絵里が素晴らしすぎて鳥肌立ちまくりだった。特にラスト近くの公衆電話のシーンの無色透明感。あのシーンには監督とライトと音響と深津絵里の渾然一体となった感動が、そこにありました。
以下キャスト。
ストーリー
そんでストーリーなんだけど、最近は「殺す必然性」って軽視されてるのかなぁ・・・と何となく感じてしまったのが悲しくて。
推理小説って三つに分類されると一般的にはいわれていると思うんだけど、その三つの
- フーダニット (Whodunit = Who (had) done it)誰が犯人なのか
- ハウダニット (Howdunit = How (had) done it)どのように犯罪を成し遂げたのか
- ホワイダニット (Whydunit = Why (had) done it)なぜ犯行に至ったのか
のどれも満たされずに終わるんよ。・・・ということは日本人の好きな社会派小説ということなのか!(いや当然そうなる)
元ネタが軽薄かつ使い古された要素しか見いだせない(ケータイ・コミュニケーション不全・現代の孤独・地方の現実)のが悲しいのよね。
そーしたら見どころはキャストしかないじゃん。(というのは僕の映画観です。キャストが最重要!)