りとすら

書きたいことがあんまりありません

代替不可能性を計算する

アブラハム・マズロー(1908年〜1970年 A.H.Maslow アメリカの心理学者)は,彼が唱えた欲求段階説の中で,人間の欲求は,5段階のピラミッドのようになっていて,底辺から始まって,1段階目の欲求が満たされると,1段階上の欲求を志すというものです。

 人間の欲求の段階は,生理的欲求,安全の欲求,親和の欲求,自我の欲求,自己実現の欲求です。生理的欲求と安全の欲求は,人間が生きる上での衣食住等の根源的な欲求,親和の欲求とは,他人と関りたい,他者と同じようにしたいなどの集団帰属の欲求で,自我の欲求とは,自分が集団から価値ある存在と認められ,尊敬されることを求める認知欲求のこと,そして,自己実現の欲求とは,自分の能力,可能性を発揮し,創造的活動や自己の成長を図りたいと思う欲求のことです。
―――〜 マズローの欲求段階説 〜

 マズローの欲求五段階説で言うところでは、人間の欲求のなかで一番高次元のものが自己実現欲求なんだけど、それを「人生の中で発揮していけるのかどうか」ということが、仕事を選択するうえで問題になってくると言えるだろう。


 新卒がその受け取る給料のぶんだけ仕事で利益を出していけるには5年くらい必要だってことを頭に入れておくべきなんだよね。*1
 ここで、新卒採用に関して。実は教科書的な「RJP」という採用の手法がある。

入社前に企業のよい面、悪い面含めて、具体的な仕事内容や環境、社風などを求職者にできるだけありのままに提示し、それらすべてを納得した人の中から選考するホンネ採用=RJP (Realistic Job Preview)に注目が集まっています。
―――InterCommunity | インターコミュニティ

 なんかいかにも人材コンサルが考え付きそうなミスマッチ防止手法。これにそった形で、「どうやって自己実現を仕事を通じて成していくか」を表現してくれてる企業の説明会はとても素晴らしい。
 特に人事の話というのは定量的なデータが多くなってしまいがちなんだけど、それを乗り越えて、労働条件や会社の概要を理解しよう。その上で、現場の社員がどういった形で「やりがい」という名の自己実現をなしていくのかを観察する。


 でもね、本当の意味で代替不可能な個人になるためには、仕事じゃ無理なんだと思うんだよね。だってさ、仕事は会社があるという前提で成り立っている。メーカーの営業だとしたら、3年もしたら次の人が引き継ぐ。「うちの会社が取れなかった案件は、他社が受注しても同じクオリティがだせる」こんな仕事にどうやって代替不可能性を見出せと!?


 代替不可能性をどこで実現していくのか。ぼくにはよくわからない。宗教家か革命家か救世主にでもならなきゃ、実現できねぇ。

*1:はじめは価値なんてない。その採用に平均で100万だしていて、新卒の将来へ投資している。新卒を雇う企業っていうのは社会的貢献もしている。逆に中途しか採用していない企業は貢献していないのかもしれない。