りとすら

書きたいことがあんまりありません

ウェブ2.0の究極進化(=退化)

 11月あたまぐらいに、今後のウェブそのものを左右しかねない重要なことが起こってたらしい。興奮を隠しきれない、俺。

「Webは次の段階に移行した。Webが重要な社交の場になることは分かっていた。そしてWebが標準化され、オープンで広範に及ぶことも以前から分かっていた。今回の取り組みなど現在のさまざまな行動がそれを示している」
―――Google CEO エリック・シュミット
Expired

考えてみれば、Facebookをめぐる戦いは、GoogleMicrosoftについて多くのことを物語っている。Googleは自社の広告をオープンにしたいと考えている。Microsoftは――非常にMicrosoft的だが――Facebookの広告をすべて自分のものにしておきたがっている。
Google対Microsoft、SNS戦争の意味は? - ITmedia ニュース

 米グーグルが米国第一位のSNSMySpace」内の広告プラットフォームを2010年第二・四半期まで三年間独占したことに対抗し、米マイクロソフトが米国第二位のSNSFacebook」に約二億四千万ドルを出資したことに端を発する。


 10月にグーグルは「OpenSocial」を発表した。どのSNSでも利用できるソフトウェア開発のプラットフォームだ。これに沿って、世界中のどのSNSも構築できる。らしい。そしてMySpaceが参加を表明した。
 対抗したFacebook新たな広告システムを打ち出す。「Facebook ads」である。細かい解説は難しいのでこちらを参照のこと→Facebookの「Social Ads」ってすごくね? | IDEA*IDEA
 ようは口コミマーケティングの理論の現実化(!!)ってこと。Webマーケティングの根幹を揺るがしかねない事件だと言っていい。


 日本におけるブログの投稿数は世界で一番だってことは知ってる人も多いだろうけど、この抗争が日本のSNS界、ブログ界に与える将来の影響を考えると、わくわくが止まらない。


 結局ウェブ2.0が人間の新しい生き方を提供できるわけでなくて、結局1.0に回収されてしまうという資本主義社会の皮肉を感じながらも、社会のシステム化を見てみると、それが独立した統合化への無限の欲望を備えた化け物であるような気がしてしまう。

「私は世界が終わってしまうといった世紀末の終末感より、むしろ”世界が終わらないこと”のほうが怖い。終わらない、この日常をジタバタ生きていくことの方が恐ろしい」―――岡崎京子