りとすら

書きたいことがあんまりありません

『重力ピエロ』

重力ピエロ (新潮文庫)

重力ピエロ (新潮文庫)

 1,2年前に友人に借りたことを忘れて買ってしまい、100ページ読んだところで気づいたけれど、まあいいやと思って読んだ。それくらい、何度読んでも耐えうるだけのしっかりした文体を持っているのが伊坂幸太郎の凄いところ。すべてのひとに平等に伝わっていく。
 奇をてらっていなくピュアで読みやすく、砂漠におとされた水のように活字が自分に沁み込んでくる。上手上手。


 ただ、レイプの事を書いた小説を僕は好きだとは決して言わない。家族の再生というテーマがあったとしても。
 それだけ。