りとすら

書きたいことがあんまりありません

塾講師くらいが丁度いい。

彼女たちにとって、『いい学校・いい会社・いい人生』は客観的事実になってしまっているのだ。そして、これに反する事例は全て「物語」なのである。「物語」で「事実」を相対化することはできない。

社会の中に「物語」でなく「事実」を見てしまったら、別の事実でそれを相対化する機会を失う。何故なら、その「事実」に反する事象は全て「物語」になってしまうからだ。

 塾講師として、とてもよくわかる。
 こういうお母さん方に限って「勉強しなさい」という定型文句しか使えないから厄介。抽象的な批判は反発を生むだけであって、こどもは褒めて育てるべきだが・・・


 塾の内包する「圧倒的な情報量」という暴力装置が親御さんに働きかけることによって、ある程度の相対化は図られるわけだけれども、彼女たちに内在している「事実認識」を覆すまでには至らない。


 だから僕は、お迎えに来てくれたご両親に対して、抽象的で、彼らの価値観「事実認識」を揺さぶるような話ばかりをしたがる。


 人間はその人その人に合った生き方があるし、身の丈に合った人生を選んでいかないと、いつか潰れてしまう。
 いつも子供たちが幸せになれるようにと、僕は誠心誠意働いている。