りとすら

書きたいことがあんまりありません

どこにむかえばいいのか

 わー今週も飲み会だぜどんどん飲んじゃうぜ俺にとって酒は空気みたいなもんだぜと調子にのっているわけではないにせよ、とにかく時間を持て余しているからまぁいいかなという気分になって今週も飲み明かしてしまった挙句に後輩のうちにその場の勢いで押しかけてしまってゲームをやっていたかと思うと気づいたら寝てしまっていて、そのまま家に帰ることにした。

 人の心は低きに流れるとはよく言ったもので自分が大学という名の飼いならし装置のなかで丸々と肥えた豚として育成されていることに気付きにくいということに、ぼくはなんだかときどき気づかされてしまう。今回もそんなことで、自分はなにをやっているんだろうととても嫌な気分になった。そんなのべつにいいじゃんといってぼくはすべてを笑い飛ばせない理由は、もうこんな生活を結局のところ大学生活をずっと通して送ってきたからじゃないかということもあって、ぼくの三年間を否定されないように、ぼくは必死で言葉を探した。

 無駄な時間は絶対に取り戻せるものじゃないけどこれからどう過ごすのかきちんと考えなければ、ぼくはまた肥えた豚になってしまっていることに気づいて自己嫌悪に陥る。それは言ってしまえばもう消費すら快楽じゃないってことで、いままでの消費なんかじゃない経験に投資する金の使い方をしていきたいんだろう。
 それとは別に、ぼくはどこまで自己実現だとかいうレベルの希望を抱いていいのかよくわからなくなってしまっていて、小学生とかを見ていると彼らは確実に何かになれると信じているけれど、何にもなれないんだよって誰も教えてくれないからぼくらは自分自身の希望水準をどこまで上げていいのかどこまであげても裏切られないのかよくわかっていない。
 大企業に勤めることが一応の夢みたいになっているのは大企業で出世していくことの辛さを大学生が理解していないからに他ならなくてそういう無駄な希望を抱いてしまっている大学生も救われることはない。


 いったいどこに向かって生きていけばいいのか、そんなことは誰も知らないのが当然だから、せめて明日ぐらいはどうにかがんばって過ごそうと結論付けたところで、後輩から電話がかかってきた。


 「先輩!いまから遊びません?」


 はいはい行きます今すぐに。人の決断なんてこんな風にあっけなくひっくり返される。