コミックにしてもタブーとされている分野があって
それは「エロ」分野のこと。
そして「BL」だ。
漫画読みにとっちゃ、これはもう
避けて通れない問題にまで発展している実感がある。
「劣情を喚起する機能」をもつのがエロ漫画であり
それは少年漫画、青年漫画、成年漫画を問わない。*1
作者がただ「飯を食うため」にやっていようが、
「かわいい女の子を書きたい」がためにやっていようが
そんなものは関係ない。
男性向けの成年誌を例に挙げるとわかりやすいので、便宜上使おう。
コンビニに行けばおいてある「メガストア」「ピザッツ」「コミック快楽天」がその典型で
男性のオナニー向けに開発された一種の「作法」である
漫画というメディアが、その独自の「記号文化」(=暗号文化)である以上
それは消費財として有効に機能している。
成年漫画は、女性向けにはレディースコミックも存在し
その存在意義は、消費者(とくに「オカズ」として使用する人たち)において
「有用であるか無能であるか」という問題に集約される。*2
それに対して、最近の腐女子の台頭に伴い発展してきたのが
「BL」ジャンルである。
このジャンルを男が取り上げるとすると難しい。
岡崎京子的なジャンルの後継者*3なのか
それともレディースコミックの延長上にあるのかという問題である。
あえて受け入れ、既存の“文化財”として扱っていいのかどうか。
それとも「所詮おんなの妄想じゃん」と一笑に付してしまうのか。
オノナツメの活躍ぶりなどを鑑みると
今後の漫画語りの文脈がどうなっていくのか、
日本漫画文化において大きな問題になる可能性を秘めていることは否定できない。
セクシャルな話ではなく、BLを語る可能性を考えていく必要性があると
いま、強く感じる。
これは誰かが勘違いされることを恐れずに言わなきゃいけないハナシだ。
誰かが一石を投じなければ。
- 作者: basso
- 出版社/メーカー: 茜新社
- 発売日: 2005/05/14
- メディア: コミック
- 購入: 16人 クリック: 227回
- この商品を含むブログ (203件) を見る
ばら色の頬のころ―when I was thirteen (F COMICS)
- 作者: 中村明日美子
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2007/03
- メディア: コミック
- 購入: 6人 クリック: 94回
- この商品を含むブログ (73件) を見る
- 作者: 藤原薫
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2003/11/08
- メディア: コミック
- 購入: 3人 クリック: 50回
- この商品を含むブログ (26件) を見る