りとすら

書きたいことがあんまりありません

「同じ月を見ている」

窪塚洋介の叫びが見たいためだけに見に行った。
窪塚の出演作「狂気の桜」において、窪塚がひたすら怒りまくるシーンがあるんだけど、その怒りってのにすごく共感が出来て、今でも大好き。テーマソングがキングギドラってのも最高。これをアメリカにもっていって、個人色と歴史性を強くしたのが「8mile」なわけなんだけど。

というわけで、怒れる窪塚を見に行ったんだけど、予想以上に失敗作だった。監督が酷い・・・
映画ってものの基本として、観客に考えさせる間を作るか、そうでなければひたすらにプレッシャーを与え続けるものでなけりゃいけない。これは映画に限ったことじゃなくて、舞台とかにも言えることなんだと思うけど、マンガの例をだせば、「センチメントの季節」もしくは「バキ」にしろっていう話。

というわけで、間の取り方が最悪。いくら原作に基づいて作ろうって言っても、限界があるってことを認識した上で作品作りしようよ。捨てるべきところは捨てる。これ基本。

・・・それ以外にも気になった点が多々ある。
まず、ヒロイン役の黒木メイサ。JJのモデルだかなんだか知らないけど、演技が酷い。なんなんですか??舐めてます、芝居??ってレベル。もっとちゃんとキャスティングしようよ・・・
次に、カメラワーク悪い。画が単調でツマンナイ。絵コンテからやり直してくれ・・・全体的にダラダラしすぎ・・・
最後に・・・なぜ松尾スズキを使ったんだ・・・??必要ないものを使うのは蛇足以外のなにものでもないが。

最後に、いいトコを。
最大の発見は福田麻由子。「女王の教室」の進藤ひかる役の子役をやってた利発そうな子、ちなみに「火垂るの墓」にもでてた。すんげぇ惹かれるものがある子役。今後にかなり期待。
山本太郎が最高。いつも同じような役与えられてるんだけど、ちょっとずつ作品によってイロが違う。そこがいい。謙虚に役者やってる姿には感動すら覚える。大河ドラマにも出たし、今後も末永く脇役を演じ続けて欲しい。切に願う。
エディソン・チャンはよかったんだけど、スクリーンに登ってくる時間が少なくてなんともいえない。イニシャルDとか見るべきなのかもね。