りとすら

書きたいことがあんまりありません

「キャッチャー・イン・ザ・ライ」っぽく日記

そう、彼は前に会ったときと同じ感じのままやって来たんだよ。「よう」、と。そういうのってホントにまいっちゃうよね。まるっきり同じ感じなんだもの。そりゃまるっきり同じさ。「買出しいくよ」、と彼は続けるんだ。そのペースまで同じなんだから、これはなんか恥ずかしい感じまでしたよ。なんていうのかな。とにかく、わかるだろ。そういう感じなんだ。花火会場についても彼の感じは変わらなかったんだけどさ、会場に行くまでに彼以外にもうひとり友達と合流したんだ。だけどさ、その彼まで変わんないんだからさ、こりゃ「文句なし」かなって感じまでしたんだ。そんな彼らと見る花火は「最高」だったな。「最高」なんて言葉を僕が使うなんてインチキ臭い感じがするんだけど、とにかく「最高」って言葉以外に語彙が見つからない僕を許しておくれよ。だってさ、そいつらときたら「彼女作んないのか」なんて答えがわかりきってる質問するんだよ。これは「最高」っていうしかないだろ。やっぱさ、「友達」ってインチキ臭い言葉使える僕は「幸せ」ってやつなのかなって思っちゃうくらいだよ。「幸せ」だってさ。この僕がだよ。とにかく「友達」って感じの奴らだったな。花火の方はどうだったかって。そりゃ文句なんかあるわけないよ。なんていったって花火なんだから。これにはそこら辺のドブネズミも恐れをなして逃げ出しちゃうくらいだったな。綺麗な花火ってのはこういうのを言うんだよ。でもね、花火ってのは決して女の子と観るもんじゃないからさ。だって女の子ときたら、足が痛いだの、トイレ行きたいだの、僕をげんなりさせる事ばっかり言うんだ。こればかりは我慢できないね。トイレ行きたいだってさ。我慢できるかい、こんなむちゃくちゃなことをさ。「僕は花火を見に来てるんだよ」って言ってあげたいくらいだね、まったくさ、こまっちゃうよね。特に女の子って生き物はね。ヒーローはいつだって僕らをがっかりさせるんだなって思っちゃうのは女の子のせいなのかな、とまで思っちゃうくらいだよ。とにかく、花火は「最高」ってやつだったし、女の子はいないし、文句なかったね。君にも見せてやりたいくらいだよ。あの「花火」ってやつをさ。僕はね、思うんだ。君にはまだ「花火」を見る「絶好のチャンス」ってやつが残ってるはずだから、「花火」を見た方がいいよってさ。